Title : |
Paradoxical cerebral embolismを合併した右房粘液腫の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
豊増弘幸*, 青柳成明*, 赤須巌*, 小須賀健一*, 古賀道弘** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*北九州中央病院心臓病センター心臓血管外科, **久留米大学医学部第2外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
29 |
Number : |
8 |
Page : |
1359-1365 |
Year/Month : |
1981 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
右房粘液腫は比較的稀な疾患であり, 本邦では手術例の報告も10余例と少ない. 患者は30歳の男性, 強度の呼吸困難とチアノーゼ発作を主徴として来院. 心エコー図検査にて, 三尖弁後方に腫瘍エコーの出現を認め, また心臓断層法(4-chamber view)で右房右室間を移動する腫瘍エコーが観察された. 下大静脈からのシネアンジオグラムにて, 右房内に大きな類円形の陰影欠損を認め, 拡張期には三尖弁を越えて右室流出路まで移動する腫瘍陰影を確認した. 本症例は, 心カテーテル検査終了後に左片麻痺, 言語障害, 左足バビンスキー陽性など来して意識不明瞭となった. spinal tap所見や脳のCT像および臨床所見より右側頭葉の脳塞栓症が疑われた. 手術は, 腫瘍の三尖弁嵌頓による急死の危険性や脳塞栓症の発症などpoor riskであるため, 大腿静動脈間にpartial perfusionを準備し, またcounter pulsationが行えるようにpulsatile bypass pumpを用いて体外循環を施行した. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
右房粘液腫, paradoxical cerebral embolism, 心臓断層法(4-chamber view), pulsatile bypass pump |