アブストラクト(29巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Ebstein奇型を伴った高令者修正大血管転位症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 永田真人*, 五味昭彦, 岡村吉隆, 高安俊介**, 服部淳, 板井勉***
Authors(kana) :
Organization : 関東逓信病院心臓血管外科, *産業医科大学第2外科, **筑波学園病院心臓血管外科, ***関東逓信病院循環器内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 8
Page : 1366-1372
Year/Month : 1981 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 完全房室ブロックに対しペースメーカー植込み術を行った52歳男性で, 心血管造影により動脈側房室弁閉鎖不全(Sellers 4度)と大動脈弁閉鎖不全(Sellers 1度)を伴うCardell B3型修正大血管転位症と診断, また超音波心臓断層法により動脈側房室弁のEbstein奇型合併も術前に診断し得た症例を経験した. 本症例に胸骨正中切開, 右側左房切開による動脈側房室弁置換術を行い良好な結果を得た. 本邦において修正大血管転位症に伴う動脈側房室弁閉鎖不全に対し外科的修復術が行われた症例の報告は著者例を含めわずか16例である. 本報告例は修正大血管転位症に合併した動脈側房室弁閉鎖不全に対する内外の手術報告成功例中最高齢者であり, かつEbstein奇型の合併を術前に診断し得た初めての報告と思われる. 文献的および本症例の経験から外科的修復に伴う諸問題を考察し, あわせてEbstein奇型合併の診断法として超音波心臓断層法が優れた検査法であることを述べた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 修正大血管転位症, 動脈側房室弁閉鎖不全症, Ebstein奇型, 生体弁置換術, 超音波心臓断層法
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