アブストラクト(29巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : DeBakey IIIb型解離性大動脈瘤症例の検討
Subtitle : 症例
Authors : 後藤武*, 細川裕平*, 松本佑志*, 高橋洋*, 鶴田宏明*, 安岡俊介*, 久野克也*, 岡田昌義*, 小川恭一*, 中村和夫*, 橋本行**, 麻田栄***
Authors(kana) :
Organization : *神戸大学医学部第2外科, **近藤病院, ***高砂市民病院
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 9
Page : 1508-1515
Year/Month : 1981 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 教室におけるDeBakey IIIb型解離性大動脈瘤の症例に検討を加えた結果, 本症の治療方針に関して若干の知見が得られた. 研究対象は男性8例と女性2例の計10例で, 平均年齢は54歳であった, 9例に対して保存的降圧療法が行われたが, そのうちの6例と, 高血圧を呈しなかった1例の計7例に対して外科療法が行われた. 手術々式はentryを含む瘤の一部切除, 代用血管による置換であったが, 7例中3例をそれぞれ, 脳血管障害, 血圧調節不全, 吻合部破裂により, 術後早期に失った. 外科療法が奏効した4例の中には, 術後, 間歇性跛行の消失, あるいは閉塞腎動脈の再開通が認められた症例があった. なお, 末梢側吻合部において新たに生じた大動脈解離の肺内穿破のために, 1例が遠隔死を遂げた. 保存的降圧療法のみが行われた3例はいずれも腎機能障害を有し, うち1例では肝機能障害をも併発していた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : DeBakey IIIb型解離性大動脈瘤, 保存的降圧療法, 吻合部破裂, 肝・腎機能障害, 解離腔
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