Abstract : |
undivided common anterior leafletを伴う完全型心内膜床欠損症6例の根治手術を経験した. うち2例は腱索が心室中隔に附着しないseptally unattached例で, Rastelli分類typeCに属するものであったが, 残る4例は腱索が心室中隔に附着するseptally attachedの症例であり, これはRastelli分類のいずれにも一致しない症例であった. したがって, われわれは完全型心内膜床欠損症を外科的立場で分類するならば, common anterior leafletがdividedかundividedかにより2型に分類するのが適当ではないかと考えている. 根治手術を行った6例は1歳未満2例, 2歳未満2例, 2歳以上2例であった. 手術は全例common leafletを切開することなく, 欠損孔閉鎖用の2枚のパッチで弁をはさみ込む方法を選択し, 新しく形成する弁輪は僧帽弁5, 三尖弁1の割合になるように決定した. 僧帽弁裂隙の処置は弁輪基部2~3針の結節縫合にとどめた. 6例中2例(1歳未満1例, 2歳未満1例)を手術直後低拍出量症候群で失った. 生存4例中2例に術後1年以上を経過した時期に心臓カテーテル, 心血管造影検査を行ったところ, 肺体圧比は正常値近くに下降し, 短絡および僧帽弁閉鎖不全は全く認められず良好な結果を得た. |