アブストラクト(29巻12号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 外傷性胸部大動脈瘤に対する外科治療の検討 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 山田修, 数井暉久, 泉山修, 大野猛三, 田中信行, 小松作蔵 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 札幌医科大学胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 29 |
Number : | 12 |
Page : | 1948-1954 |
Year/Month : | 1981 / 12 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 鈍性胸部外傷後の大動脈破裂は大動脈峡部に最も多いとされ, 受傷後30分以内にその80~90%は死亡し, 慢性型をとるのは5%以下にすぎないといわれている. 今回, 著者らは44歳の男性で10年前の転落事故後, 大動脈峡部に発生した外傷性胸部大動脈瘤に対し人工血管置換術を施行し良好な結果を得た. これまで鈍性外傷後の大動脈破裂に対する外科治療の報告は欧米では数多くあるが, 本邦では少なくわれわれの調査し得た範囲では9例のみであった. 当教室では今回の症例を含め3例を経験しており, これら12例について原因, 発生部位, 診断, 治療につき考察した. すなわち原因では転落事故が最も多く, 発生部位では大動脈峡部に最も多かった. 診断面では鈍性胸部外傷後に縦隔陰影の拡大, 気管の右方偏位, 食道造影像で食道の右方偏位がみられた場合, 早急に大動脈造影をすべきであり, 早急な外科治療が唯一の治療法である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 外傷性胸部大動脈瘤, 大動脈峡部, 鈍性胸部外傷, 部分体外循環法 |