Title : |
胸部気管管状切除を行った腺様嚢胞癌の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
長田博昭*, 小森山広幸*, 北川博昭*, 舟木成樹*, 川田忠典*, 稗方富蔵*, 野口輝彦*, 北原哲夫**, 片場嘉明***, 山中郁男**** |
Authors(kana) : |
|
Organization : |
*聖マリアンナ医科大学第3外科, **聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科, ***聖マリアンナ医科大学第1外科, ****聖マリアンナ医科大学麻酔科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
29 |
Number : |
12 |
Page : |
1968-1974 |
Year/Month : |
1981 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
42歳の男, 9ヵ月来次第に増強する喘鳴と労作時呼吸困難とを主訴として入院, 気管支鏡にて胸部気管下部を90%狭窄する腫瘤を認め, 生検にて腺様嚢胞癌と判明した. 1980年11月27日, 気管内挿管下に右後側方開胸施行カリーナ直上にて気管を切断し, 術野からの左主気管支挿管にて麻酔を維持, 右肺門・右肺靱帯を授動, 喉頭授動を併用して胸部気管4.0cmを管状に切除, 両断端腫瘍陽性であったが追加切除は危険と判断, 端々吻合を施行した. 術後4,000radsの照射終了後, 患者は元気に退院した. 本邦において原発性気管悪性腫瘍は稀であるが, その内過半数は腺様嚢胞癌である. 本邦において原発性気管腫瘍に対する気管管状切除端々吻合術は, 自験例を含め, 19例に施されている. 4cm以上の切除は困難なしとせず, また腺様嚢胞癌の予後は比較的良いので, 長大な範囲に及ぶ本腫瘍の場合, 確実安全な気道再建を第1とするpalliative surgeryは充分考慮されて良い. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
腺様嚢胞癌, 気管管状切除, 気管形成術, 喉頭授動術 |