Title : |
大血管転位症に対するJatene手術の術後遠隔成績 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
島崎靖久, 北村惣一郎, 大西健二, 広瀬一, 松田暉, 宮本勝彦, 友国隆, 中埜粛, 奥田彰洋, 小川實*, 森本静夫**, 川島康生 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
大阪大学医学部第1外科, *大阪大学医学部小児科, **大阪大学医学部放射線科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
30 |
Number : |
1 |
Page : |
132-137 |
Year/Month : |
1982 / 1 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
大血管転位症に対するJatene手術は, 冠状動脈の植え換えとともに, 大動脈・肺動脈のswitchingを行う解剖学的根治術と云うべき手術である. 今回, 本手術の1例に術後精査を行い, 術後成績を検討した. 症例は大きな心室中隔欠損を合併した大血管転位症で, 術後12ヵ月を経, 現在元気な日常生活を送っている. 血行動態成績は肺動脈圧24/8(11)mmHg, 右室圧42/4mmHg, とともに正常値であったが, 右室─肺動脈間に18mmHgの収縮期圧差を認めた. 左室圧は100/8mmHg, 大動脈圧100/54(68)mmHgであった. 心拍出量も3.80l/min/m2と良好であった. 2方向造影検査では, 冠状動脈, 大動脈, 肺動脈に屈曲, 狭窄は認めなかったが, 大動脈吻合部に小さな瘤を認めた. 造影像を観察すると左室・右室腔形態は正常であり, 収縮様式もともに正常であった. 心室容積を求めると, 左室拡張末期容積は29mlで, これは正常の115%であり, 駆出率は0.59であった. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
大血管転移症, Jatene手術, 術後血行動態, 術後心機能 |