アブストラクト(37巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 僧帽弁置換術後, LVAD使用にて救命し得た長期生存例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 北村惣一郎, 水口一三, 河内寛治, 森田隆一, 西井勤, 高義昭* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 奈良県立医科大学第3外科, *清恵会病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 37 |
Number : | 7 |
Page : | 1406-1412 |
Year/Month : | 1989 / 7 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁置換術後, 体外循環より離脱できずLVADを使用し, 救命しえ, 現在長期生存している1例を経験したので報告する. 症例は48歳, 女性で僧帽弁閉鎖不全症, 高血圧症による高度左室肥大, NYHAIII度の診断で当科に紹介された. 昭和61年6月, 僧帽弁置換術を施行したが術中に発生した心筋障害による重篤な急性左心不全のため体外循環より離脱できなくなった. IABPを挿入したが効果なく, 術中にはこの原因を人工弁の機能不全と考え再弁置換を行ったがやはり無効で, 合計6回の体外循環からの離脱に失敗し, LVADを使用した. 術後早期の循環動態はLVADにて維持されていたが, 術後3日目にはバイパス量を減少させても心拍出量は低下せず, 術後5日目にLVADを, 7日目にIABPを抜去し得, 78日目に軽快退院せしめた. 現在, 術後1年9カ月になるが, ほぼNYHAI度で元気に通常の生活(主婦)を送っている. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 僧帽弁閉鎖不全症, 僧帽弁置換術, 体外循環離脱困難, LVAD, 左室機能 |