アブストラクト(37巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 難治性嚥下性肺炎(Intractable Aspiration Pneumonia)に対する気管・食道吻合術
Subtitle : 症例
Authors : 中崎久雄, 三富利夫, 杉原隆, 太田正敏, 谷口亮一*, 篠原幸人*
Authors(kana) :
Organization : 東海大学医学部外科, *東海大学医学部神経内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 7
Page : 1413-1419
Year/Month : 1989 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 難治性嚥下性肺炎に対する外科的治療として永久気管瘻造設と気管・食道吻合術を施行した. 従来の気管食道吻合術は種々の問題を残していた. その最大のものは吻合不全である. 今回われわれの改良した気管・食道吻合術は, その組織学的な特徴を利用し, 安全に確実に吻合が可能な方法である. 気管軟骨切除と気管軟骨膜を残し気管吻合部の組織の強度を保持し, それによって気管吻合部に掛かる緊張を軽減し縫合不全を防ぐことができる. 声帯の正常な神経学的機能の低下もしくは喪失した患者にとって最も重大な問題は誤飲である. 声帯の正常な機能が障害される疾患はその原因が多岐にわたり非常に複雑である. そのための確実な治療方法もなく嚥下困難, 誤飲などの一連の症状に対しては, 一般的な気管切開が施行されて気道内の吸引がなされてきた. また, カフ付きの気管カニューレが挿入され, 気道の確保と誤飲の防止が試みられてきたが, この方法も不十分で姑息的であり根本的な治療方法が切望されていた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 嚥下性肺炎, 永久気管瘻, 気管切開, 気管食道吻合
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