アブストラクト(38巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈弁閉鎖不全を伴った上行大動脈瘤の外科治療
Subtitle : 原著
Authors : 渡邊剛, 岩喬, 三崎拓郎, 川筋道雄, 沢重治, 向歩, 竹村博文, 橋本琢生, 林義信, 林裕之
Authors(kana) :
Organization : 金沢大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 1
Page : 37-41
Year/Month : 1990 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 過去12年間に大動脈弁閉鎖不全を伴った上行大動脈瘤症例12例に外科治療を行った. 原因疾患はMarfan症候群に伴ったAmuloaortic Ectasia7例, 解離性大動脈瘤7例, うち両者の合併は6例であった. 術式はBentall原法を3例, Cabrol法を2例, Wheat法を3例に及び弁を人工血管内にoffsetしたconduitを用いたBentall変法を4例に施行した. 手術成績は早期死亡2例(16.7%)であった. 各術式毎に大動脈遮断時間(ACCT), 術中総出血量を比較するとBentall変法はACCT, 出血量の平均は114±17.1min(mean±SD), 1,741±394mlと他のcomposite graftを用いた術式に比べ低値であり, また死亡例も認めず優れた術式であった. 遠隔期予後は10例中2例の死亡(20%)をみたが, いずれもDeBakeyI型を合併したMarfan症候群であり, その厳重な経過観察と適切な二期的手術方針の決定が必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Marfan症候群, Bentall変法
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