アブストラクト(38巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 新生児, 乳児期早期における先天性大動脈弁狭窄の外科治療経験
Subtitle : 原著
Authors : 田嶋一喜**, 八木原俊克, 岸本英文, 磯部文隆, 山本文雄, 西垣恭一, 藤田毅, 高橋長裕*, 神谷哲郎
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター心臓血管外科, *国立循環器病センター小児科, **愛知県立尾張病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 1
Page : 51-56
Year/Month : 1990 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 先天性大動脈弁狭窄のうち, 新生児期及び乳児期早期に重篤な心不全を呈する症例は, 緊急に外科手術の対象となることが多く, その成績はいただ不良である. われわれは生後16日から4カ月の先天性大動脈弁狭窄5例に体外循環を用いた直視下弁切開術を行い, 良好な圧較差の減少を得た. 1例を腎不全で術後急性期に, 心内膜線維弾性症を合併した1例を大動脈狭窄の進行による心不全で術後4カ月目に失った. 生存例3例の術後超音波ドップラー法による圧較差の推移は30~41mmHgにとどまり弁輪の狭小化も認めていない. 2例に術直後より大動脈弁逆流の存在と, それに起因すると考えられる左室拡張終期径の増大を心エコー上認めたが, 最長3年9カ月を経過して, その進行程度は軽度である. 軽度の大動脈弁逆流は許容する方針で十分な弁切開を行うことが, 将来の人工弁置換術を目標とした上で, 必要と考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 先天性大動脈弁狭窄, 大動脈弁切開術, 超音波ドップラー検査, 大動脈閉鎖不全
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