アブストラクト(38巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | PDDTを伴わない大動脈弓部閉鎖症の1成人治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 那須通寛, 新保秀人, 田中国義, 矢田公, 水谷哲夫, 草川實 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 三重大学医学部胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 1 |
Page : | 146-149 |
Year/Month : | 1990 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 大動脈弓部離断症(IAA)は, そのほとんどがPDDT(pulmonary-ductus-descending-aorta trunk)を形成し, 心室中隔欠損症(VSD), 心房中隔欠損症(ASD), 大血管転位(TGA)などが合併する予後不良な疾患である. しかし, 非常にまれであるがPDDT, 心内奇型が合併しない症例では, 臨床症状が極めて軽度であり, 成人まで無症状であり得る. 今回, 38歳男性のPDDT及び心内奇型を合併しない大動脈弓部離断症の閉鎖型, すなわち大動脈弓部閉鎖症(AAA)の1例を経験した. 患者は, 上肢高血圧, 易疲労性を主訴とし, 大動脈造影にてCeloria-Patton分類A型と診断されたが, 超音波断層及びMRI(magnetic resonance imaging)により離断部の連続性が証明され, AAAと診断, 更に下行大動脈への主側副血行路であった第IV肋間動脈が明りょうに描出された. 左鎖骨下動脈と下行大動脈間へ人工血管によりバイパスを置き完治せしめた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 大動脈弓部離断症, 大動脈弓部閉鎖症, PDDT, MRI |