アブストラクト(38巻2号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 僧帽弁副組織による大動脈弁下狭窄症の1治験例-心室中隔の部分肥厚と心室中隔瘤の合併を認めた1例の検討- |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 安倍次郎, 三石績, 中島博, 鈴木隆三, 赤坂忠義, 柳川幸重* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 帝京大学医学部第2外科, *帝京大学医学部小児科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 2 |
Page : | 330-335 |
Year/Month : | 1990 / 2 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 1歳10カ月男児, 僧帽弁副組織と非対称性心筋肥厚による大動脈弁下狭窄症に対する手術成功例を報告する. 本症例では, 手術的に僧帽弁前尖基部の膜様組織と心室中隔突出部を部分切除することにより, 圧較差を70mmHgから25mmHgに減少し得た. 一方, 左室造影上左室流出路に見られた多胞性嚢状の中隔瘤様所見は, 手術時に確認し得なかった. 組織学的所見から, 僧帽弁前尖基部の膜様構造物は僧帽弁副組織であり, 心室中隔突出部は中隔心筋の肥厚によるもので表面はfibromyxomatous tissueで覆われていた. また, この心筋肥厚は, 左室流出路の異常構造物による血行動態変化に伴うむしろ2次的なものと思われ, IHSSは否定された. 本症例は分類上, 膜型大動脈弁下狭窄症の中の僧帽弁副組織によるタイプであった. 大動脈弁狭窄症は幾つかのタイプに分類されており, 文献上も種々の報告がなされているが, そのうちDiscrete typeのものは, 比較的報告例も少ない. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 僧帽弁副組織, 大動脈弁下狭窄症, IHSS, 非対称性心筋肥厚, 心室中隔瘤 |