アブストラクト(38巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 連合弁膜症, 冠動脈-肺動脈瘻を伴った心房中隔瘤の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 田村進, 海老根東雄, 佐藤恭介, 李美根雄, 町井潔*, 相原正彦**
Authors(kana) :
Organization : 東邦大学大橋病院心臓血管外科, *東邦大学大橋病院第3内科, **小田原循環器病院循環器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 2
Page : 336-340
Year/Month : 1990 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心房中隔瘤はまれな疾患であるが, 時に重篤な合併症を引き起こすことがある. 症例は労作時の動悸及び息切れを主訴として来院した60歳の女性であり, 心臓カテーテル検査及び超音波検査にて僧帽弁狭窄及び閉鎖不全症, 三尖弁閉鎖不全症, 冠動脈-肺動脈瘻に伴った心房中隔瘤と診断され, 僧帽弁置換術, 三尖弁弁輪形成術, 冠動脈-肺動脈瘻閉鎖, 心房中隔瘤切除を施行した. 心房中隔瘤の診断及びfollow-upに, 超音波検査は有用である. 心房中隔瘤はまれな疾患であり, 本邦及び欧米においてもその報告は少ない. 臨床的には多くの場合無症状で経過するが, 時に脳血栓症や肺血栓症を合併することがあり, また瘤の大きさによっては房室弁口を閉鎖することもあると報告されている1)~3). 今回われわれはリウマチ性僧帽弁狭窄及び閉鎖不全症, 三尖弁閉鎖不全症, 冠動脈-肺動脈瘻を伴った心房中隔瘤に対し手術を施行し, 成功を収めた1例を経験したので若干の考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心房中隔瘤, 連合弁膜症, 冠動脈-肺動脈瘻, 超音波診断
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