アブストラクト(38巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 縦隔海綿状血管腫の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 前部屋進自, 西村治, 横井秀樹, 清水達也, 吉増達也, 内藤泰顕 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 和歌山県立医科大学胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 3 |
Page : | 461-464 |
Year/Month : | 1990 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 縦隔海綿状血管腫の1例を経験した. 症例は, 6歳10ヵ月の男児で学校検診にて胸部X線異常陰影を指摘された. 胸部X線にて右肺門部に石灰化像を伴う腫瘤陰影あり, CTにて腫瘍は前縦隔にあり内部濃度は大血管と同じく低濃度であった. 造影CTによる造影効果は軽度であった. 奇形腫を疑い胸骨正中切開にて手術を施行した. 腫瘍より上大静脈へ流出する静脈を処理し腫瘍を完全切除した. 腫瘍は5.6×3.6×3.0cm大で, 割面はスポンジ様で径5mmの静脈石を1個認めた. 組織学的検査にて海綿状血管腫と診断した, 本疾患の本邦報告例は, 本例を含め31例であり, うち石灰化像を伴うのは4例とまれである. 縦隔の血管腫はまれな疾患であり, 本邦では正岡1), 寺松2), 和田ら3)の縦隔腫瘍の全国集計7,129例中25例(0.35%)であり, 現在まで30例が報告されているにすぎない. 最近われわれは, 前上縦隔の海綿状血管腫の1例を経験したので報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 縦隔腫瘍, 海綿状血管腫 |