アブストラクト(38巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大量喀血を伴った成人ファロー四徴症の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 鈴木保之1), 福田幾夫1), 河野元嗣1), 軸屋智昭1), 和田光功2), 筒井達夫3)
Authors(kana) :
Organization : 1)筑波メディカルセンター病院心臓血管外科, 2)筑波メディカルセンター病院放射線科, 3)筑波大学臨床医学系外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 3
Page : 472-476
Year/Month : 1990 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 大量喀血を伴った成人ファロー四徴症の1例を経験した. 症例は28歳男性, 血痰及び呼吸困難を主訴に来院し諸検査よりファロー四徴症を疑われ入院した, 入院当日の夕方, 突然大量喀血を生じ気道閉塞を起こしたが, 気管支動脈塞栓術を行い止血し, 呼吸状態を改善した. 2ヵ月後血痰の再発を認め, 再度気管支動脈塞栓術を施行した後, 根治術を施行し, 術後良好に経過した. 成人のファロー四徴症では, 気管支動脈などの側副血行が発達している症例が多く, 血痰, 喀血を認めることが少なくない, しかし, 大量喀血により気道閉塞を起こした症例に気管支動脈塞栓術を行った報告はない. 本症例において気管支動脈塞栓術は, 動脈血酸素分圧の低下を来すこともなく, 呼吸状態, 全身状態の改善に有効であった. 今回著者らは, 大量喀血を伴った成人ファロー四徴症にたいし, 気管支動脈塞栓術により, 喀血のコントロールを行い, 呼吸状態を改善した後, 根治術を施行し良好な結果を得たので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ファロー四徴症, 大量喀血, 気管支動脈塞栓術
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