Title : |
生後5ヵ月児のWPW症候群に対する副伝導路切断術 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
麻柄達夫1), 森渥視1), 田畑良宏1), 渡田正二1), 尾上雅彦1), 藤関義樹2) |
Authors(kana) : |
|
Organization : |
1)滋賀医科大学第2外科, 2)滋賀医科大学小児科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
3 |
Page : |
477-481 |
Year/Month : |
1990 / 3 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
WPW症候群に対する副伝導路切断術は心内膜アプローチ法が主流となっている. 今回, 薬剤による頻拍発作の治療が困難であり, 更に心不全症状を呈した生後5ヵ月児に対して, 体外循環非使用下に左開胸による心外膜アプローチ法による副伝導路の切断に成功した. 心外膜アプローチ法は一般的には体外循環を使用しないためより非侵襲的である. また, 左開胸法は乳児期の小さな術野での超音波組織破砕装置や冷凍凝固装置の使用を容易とし, 更に心臓を脱転することなしに直視下に副伝導路存在部位に到達することを可能とした. しかしながら, 本法は右側の副伝導路に対しては術中検索が不十分であり今後十分な経過観察が必要である. 乳児期で, しかも十分に術前における電気生理学的検査を施行された左心型副伝導路症例または成人の左心型副伝導路症例でもhigh riskで準緊急的な手術例に左開胸心外膜アプローチ法が適用されるべきと考えられる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
WPW症候群, 心外膜アプローチ法, 心内膜アプローチ法, 冷凍凝固手術 |