アブストラクト(38巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 縦隔嚢状リンパ管腫の1治験例と本邦報告例の統計的観察
Subtitle : 症例
Authors : 山内正信, 中山健吾, 岡田圭司, 佐々木哲也, 山田公彌
Authors(kana) :
Organization : 島根医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 3
Page : 503-507
Year/Month : 1990 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 検診で偶然見つかった38歳男性の縦隔嚢状リンパ管腫を経験した. 自覚症状はなかったが, 2年前より胸部異常陰影が認められ, 大きさは急速に増大していた. 右側開胸したところ, 腫瘤は右上前縦隔に位置し, 単房性で, 薄い膜で覆われていた. 大きさは10×8×8cmで約250mlの淡黄色透明液を含有しており, 臓器リンパ液と考えられた. 縦隔嚢状リンパ管腫は極めてまれな疾患で, 本邦で1988年までに27例が報告されているにすぎず, 自験例は28例目になる. 治療は摘出手術が望ましく再発はほとんどない. 嚢状リンパ管腫は一般に小児の頸部や腋窩の腫瘤として発見されることが多く, 縦隔に限局することは極めてまれで, 過去に約20例が報告されているにすぎない. 今回われわれは, 検診で胸部異常陰影を指摘された38歳男性で, 手術の結果縦隔嚢状リンパ管腫と診断した症例を経験したので, 本邦の統計的考察を含め報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 縦隔腫瘍, 縦隔嚢状リンパ管腫, 摘出手術
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