アブストラクト(38巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸腔内に発生したMalignant fibrous histiocytoma4例の手術経験
Subtitle : 症例
Authors : 遠近裕宣, 君野孝二, 田川泰, 川原克信, 綾部公懿, 富田正雄
Authors(kana) :
Organization : 長崎大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 4
Page : 647-653
Year/Month : 1990 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例1は35歳男性. 咳嗽血痰を主訴とし, 左上肺野に6×5cmの境界明瞭, 内部均一な腫瘤影が認められ, 腫瘤核出術を施行したが6ヵ月後再発死亡した. 症例2は55歳男性. 胸部異常陰影を主訴とし, 左壁側胸膜に5×4cmの有茎性腫瘤を形成し切除した. 術後2年目に左壁側胸膜に再発し再度切除した. 初回術後9年現在生存中である. 症例3は62歳男性. 左胸痛を主訴とし, 左壁側胸膜に, 肋骨を含む胸壁, 肺, 心膜に浸潤する多発性の腫瘤を形成し, 胸壁, 胸膜, 心膜及び肺の部分切除を行ったが, 術後8ヵ月目に再発死亡した. 症例4は49歳男性. 胸部異常陰影を主訴とし, 左肺門部に主肺動脈を完全閉塞する腫瘤を形成し, 左肺剔除を行った. 術後2年現在生存中である. 以上, 胸腔内原発MFHの4症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告した. Malignant fibrous histiocytoma(MFH)は, 四肢の軟部組織に好発する非上皮性の悪性腫瘍であるが, 胸腔内に原発することはまれである. 今回著者らは, 胸腔内に発生したMalignant fibrous histiocytomaの4症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 悪性線維性組織球腫, 胸腔内原発MFH, 肺原発MFH, 壁側胸膜原発MFH, 縦隔原発MFH
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