アブストラクト(38巻4号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 心嚢内気管支原性嚢腫の2手術例 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 大野喜代志, 宮本巍, 村田紘崇, 賀来克彦, 前田信証, 山下克彦 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 兵庫医科大学胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 4 |
Page : | 660-666 |
Year/Month : | 1990 / 4 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 心嚢内気管支原性嚢腫の2例を経験したので報告する. 第1例は58歳男性で, 労作時呼吸困難を主訴として来院した. 胸部X線写真上, 右肺門腫瘤影を認めた. 心エコーでの嚢腫像と, 心血管造影検査で右肺動脈の上外側への, 左心房と肺動脈の下方への圧排像から心嚢内嚢腫と診断し, 亜全摘術を施行した. 術中, 成人手拳大の嚢腫が, 心嚢腔後部に存在し, 両心房を前下方へ, 右肺動脈を上右外側へ圧排していた. 組織学的に気管支原性嚢腫と診断した. 術後経過は良好で, 14年目の現在再発を認めない. 第2例目は41歳男性で, 十二指腸潰瘍に対する消化管造影検査で, 食道の圧排像を指摘された. 胸部X線写真上, 右肺門腫瘤影を認めた. 心エコーと心血管造影検査では, 第1例目と同様の所見を示し, 心嚢内気管支原性嚢腫を疑い, 全摘出した. 術中, 7×5×4cm大の嚢腫が, 心嚢腔後部に存在し, 両心房を前下方へ, 右肺動脈を上右外側へ圧排していた. 組織学的に気管支原性嚢腫と診断した. 術後経過は良好であった. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 心嚢内気管支原性嚢腫, 診断, 外科治療 |