Title : |
大動脈炎症候群に伴う左冠動脈入口部狭窄に対するA-Cバイパス術の工夫 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
横山基幹, 山田崇之, 中原秀樹, 大島永久, 田辺貞雄, 入江嘉仁 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
獨協医科大学越谷病院心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
4 |
Page : |
692-697 |
Year/Month : |
1990 / 4 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
40歳女性の大動脈炎症候群に合併する左冠動脈入口部狭窄に対しA-Cバイパス術を施行した. 本症例では炎症の波及による大動脈側吻合口の再狭窄, 閉塞が遠隔期において問題となる. これらに対処するために, 径20mmのGore-TexパッチにSadeghiらの方法に準じてLAD, Cxへの共通開口を有する2本の静脈グラフトを吻合したcomposite graftを作成しておき, このパッチを大きくくりぬいた大動脈壁に縫着した. 切除大動脈壁は大動脈炎症候群の炎症活動期の像を呈していた. 術後のグラフト造影ではCxへのグラフトは閉塞していたがLADへのグラフトは良好に開存しており, 運動負荷検査でも著明な改善を認めた. 術後22ヵ月経過し, ステロイド, 抗凝固療法の外来管理下にあるが狭心症状は全く認めない. patch mounted graft法は炎症活動期の本症による不安定狭心症例において遠隔期の狭窄, 閉塞を防止する有効な術式と考えられた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
大動脈炎症候群, 左冠動脈入口部狭窄, A-Cバイパス術, patch mounted法, Sadeghi法 |