Abstract : |
現在三尖弁位の弁置換術に関しては, 代用弁選択の面で問題の多いところである. 今回われわれは三尖弁位の使用代用弁の選択にあたり作用弁の拍動流下水力学的特性を実験した. 使用人工弁はSt. Jude Medical, Starr Edwardsball, monostrut Bjork Shiley, Omnicarbon, Carpentier-Edwards(CE) supraannular, CE-Pericardialの6弁であり, すべて縫着弁輪径27mmのものを使用した. 実験は, 人工弁実験装置を作製し拍動数60bpmから180bpmまで変化させ拍出量, 平均圧較差を測定しそれより弁口面積を求めた. 三尖弁置換症例には重症連合弁膜症で心房細動を伴っている場合が多く心房細動時も合わせて実験した. 拍動流下洞調律時では拍出量は各種代用弁間に有意な差は認められなかったが, 圧較差では生体弁は機械弁に比べて, 高値を示し有効弁口面積に関してはSJM弁が最大となった. 心房細動時でSJM弁は有効弁口面積で約10%の減少であり最も少なく, 他の人工弁に比べ水力学的に最も優れた結果となった. |