Title : |
純型肺動脈閉鎖に対する体外循環下右室流出路拡大術-新生児2例の治療経験- |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
北野満1), 横田通夫1), 曲人伸1), 水原寿夫1), 坂本喜三郎1), 嶋田一郎2) |
Authors(kana) : |
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Organization : |
1)静岡県立こども病院心臓血管外科, 2)小倉記念病院心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
7 |
Page : |
1209-1213 |
Year/Month : |
1990 / 7 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
純型肺動脈閉鎖(PPA)の新生児2例に初回手術として体外循環軸右室流出路パッチ拡大術を施行し, 良好な結果を得た. 2症例とも術前にprostaglandin E1(PGE1)を持続投与した. 術前の右室対左室収縮期圧比は症例1では1.2, 症例2では2.0と高値であったが, 右室形態は2例ともtripartite portionを備えていた. 手術は32℃の心拍動下体外循環にて一時的に動脈管(PDA)及び左右肺動脈を遮断し, 肺動脈弁切除, 右室流出路の筋切除及び弁輪を越えるパッチ拡大(自己心膜)を行った. 体外循環離脱直後よりPGE1投与を再開し, 右室収縮力及びcomplianceの改善を見るまでPDAで肺血流量を保った. 2症例とも術後経過は良好. 生後8日の最初の症例はPaO2の上昇が十分でなく, 21日目にPAD結紮とBlalock-Taussig shunt手術を追加した. 生後18日の症例は術後9日目にPGE1の投与を中止し得た. 2例の経過を報告すると共に, 若干の課題を含め将来の根治性から見た本方針の有用性を検討した. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
純型肺動脈閉鎖, 右室流出路拡大術, 新生児開心術, Blalock-Taussig短絡術, PGE1 |