アブストラクト(38巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心膜, 肺, 左腕頭静脈合併切除を行った胸腺扁平上皮癌の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 斉藤幸人, 熊本隆之, 梅本真三夫, 野々山明
Authors(kana) :
Organization : 関西医科大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 7
Page : 1219-1222
Year/Month : 1990 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は41歳男性, 胸痛と咳嗽を主訴に来院. 浸潤性胸腺腫の診断のもとに手術を行った. 腫瘍は, 胸腺左葉に位置し6×9cm大で, 左腕頭静脈, 心膜, 左肺上葉に浸潤していたため腫瘍摘除と心膜, 肺, 左腕頭静脈の合併切除を行った. 術後病理診断で胸腺扁平上皮癌と診断された. 縦隔リンパ節転移も見られたため術後放射線治療に加えCDDPを主体とする補助化学療法を行った. 術後2年目の現在再発の徴候なく健在である. 胸腺に発生する腫瘍としては, まれな胸腺扁平上皮癌の1例を経験した. 胸腺扁平上皮癌は肺の扁平上皮癌に比べ比較的予後が良いとされているが, 本症には進行例も多く術後再発, 遠隔転移により死亡する例も少なくない. 今回私達が経験した症例は, 手術時縦隔リンパ節転移を認めた進行例であったが, 術後放射線治療に加え遠隔転移防止の目的で化学療法を行い術後2年の現在良好な経過をとっているので報告する. 「症例」症例:高○進, 41歳, 男性
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 縦隔腫瘍, 胸腺癌, 外科治療
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