Title : |
頸動脈狭窄及び上行大動脈に高度石灰化を伴った冠動脈疾患に対する手術経験 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
平田展章1), 中埜粛1), 松田暉1), 金香充範1), 山田和雄2), 川島康生1) |
Authors(kana) : |
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Organization : |
1)大阪大学医学部第1外科, 2)大阪大学医学部脳神経外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
8 |
Page : |
1375-1378 |
Year/Month : |
1990 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
最近, 手術時年齢の高齢化に伴い多発性の動脈硬化性心血管病変を有する症例が漸増してきた. これらの症例においては術後合併症の発生率が高く, より重篤な状態に陥りやすいため, 外科治療の方針をたてる上で種々の問題点がある. 今回, 冠動脈病変に左内頸動脈狭窄と上行大動脈の高度石灰化を伴った症例に対し手術を施行し, 良好に経過したので報告する. 症例は65歳の脳梗塞・心筋梗塞の既往を有する男性である. 頸動脈病変と冠動脈病変に対して左内頸動脈血栓内膜除去術と冠動脈バイパス手術を同時に施行した. 冠動脈バイパス術に際しては大動脈壁の石灰化のため大動脈遮断を行わず, 中等度低体温(血液温22℃)心室細動下にこれを施行した. 術後の経過は良好であった. 最近, 手術時年齢の高齢化に伴い多発性の動脈硬化性心血管病変を有する手術症例が増加してきた. 中でも冠動脈と頸動脈の閉塞性動脈硬化症の併存する症例においては悲惨且つ重篤な合併症の発生する可能性が高く, その外科治療方針についてはなお議論が多い1)-4). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
多発性動脈硬化症, CABG, 頸動脈血栓内膜除去術, 大動脈壁石灰化, 心室細動 |