アブストラクト(38巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 甲状腺癌術後の上縦隔リンパ節転移例に対する外科治療の検討
Subtitle : 症例
Authors : 高橋広1), 阿部康人1), 木村茂1), 永井勲2)
Authors(kana) :
Organization : 1)愛媛大学医学部第2外科, 2)愛媛大学医学部手術部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 9
Page : 1463-1466
Year/Month : 1990 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 甲状腺分化癌術後, 鎖骨上窩から上縦隔に進展再発した4症例に対し胸骨縦切開(3例), 鎖骨切除(1例)により腫瘤摘出, 縦隔リンパ節郭清を施行した. 縦隔内リンパ節郭清範囲については腕頭静脈のレベルで良いとされているが1例に腕頭静脈より尾側に転移を認め, 気管分岐部までの系統的リンパ節郭清が必要と考えられた. 現在4例中2例に肺転移を認めるが全例生存している. 縦隔内再発甲状腺癌に対する積極的な外科切除に加え, 縦隔内再発の面からみた初回手術術式の再検討が重要な課題である. 甲状腺分化癌は他の悪性腫瘍と比べ, 発育が緩慢で予後良好と言われており, 10年生存率は約90%と報告されている1). しかし最近, 術後長期を経て縦隔内に再発する症例の治療がクローズアップされてきている2). 今回, 上縦隔に進展した再発甲状腺癌4症例(うち1例は鎖骨, 肺にも転移)に対し胸骨縦切開(3例), 鎖骨切除(1例により腫瘤切除, 縦隔リンパ節郭清を施行したので治療上の問題点について検討を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 縦隔内再発甲状腺癌, 胸骨縦切開, 縦隔郭清
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