Title : |
肺動脈閉鎖を伴うFallot四徴症に対する姑息的右室流出路再建術の適応と効果 |
Subtitle : |
原著 |
Authors : |
手塚光洋1), 今井康晴1), 黒沢博身1), 中江世明1), 中田誠介1), 高尾篤良2) |
Authors(kana) : |
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Organization : |
1)東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科, 2)東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
10 |
Page : |
2085-2090 |
Year/Month : |
1990 / 10 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
肺動脈閉鎖を伴うFallot四徴症(TOF+PA)10例に対する姑息的右室流出路再建術(RVOT)の適応と効果を検討した. 短絡手術のみでは肺動脈発育効果が小さく, 心内修復術には至らなかった症例であるが, RVOTによりvalvular pulmonary atresia(V-PA)5例はPA-indexが105.4±31.9から159.4±36.7mm2/m2に増加した. 短絡手術や動脈管閉鎖による肺動脈変形を認めた症例も心内修復術を施行された. V-PAではパッチによる流出路再建が可能であり, 導管を用いるよりも肺血流量の増加が得られやすく, その調節も容易であることがRVOTによる肺動脈発育効果と関連していると思われる. しかしながら, truncal pulmonary atresiaを伴う5例においては術前のPA-indexが149.4±50.8mm2/m2であったにもかかわらず術後2例が死亡し, 肺動脈発育効果も小さかった. この疾患には, 現在は短絡手術のみでは, 心内修復術を行うために十分な肺動脈発育効果の得られない症例にRVOTを適応としているが, 乳児に対する体外循環の安全性向上と共に第一期手術としてのRVOTの適応を検討すべきと思われる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
Fallot四徴症, 肺動脈閉鎖症, 姑息的右室流出路再建術, 姑息手術, Staged operation |