アブストラクト(38巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 遊離腹直筋皮弁を用いた胸壁再建による両側乳癌術後前胸壁再発の1手術治験例
Subtitle : 症例
Authors : 良河光一, 榎本準
Authors(kana) :
Organization : 住友病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 10
Page : 2148-2151
Year/Month : 1990 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 64歳女性. 大小胸筋切除を伴う両側乳房切断後前胸壁再発を来した症例に対して胸骨全摘を含む前胸壁切除を行い, Marlex mesh, 遊離腹直筋皮弁移植により胸壁再建を行った. 術後呼吸管理は容易で肺機能の低下も軽微であった. 現在術後1年が経過したが, 再発の兆候は認めていない. 胸壁全層切除において胸壁を被覆する軟部組織の再建が必要な場合本法は有効な術式と考えられた. 胸壁発生の悪性腫瘍あるいは再発, 転移に対して積極的な胸壁切除を行うことは根治性を求めるのみならず患者のquality of lifeの向上にもつながる. この際切除範囲が広範になると術後呼吸障害を惹起することがあり, このことを念頭において骨性胸郭を含め胸壁再建を行う必要がある. 今回, われわれは, 大小胸筋切除を含む両側乳房切断術後胸骨転移, 及び前胸部皮膚潰瘍を来した症例に対し, 胸骨全摘を含む前胸壁切除, 遊離腹直筋皮弁による胸壁再建を行ったので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 乳癌胸壁再発, 胸壁再建, 遊離腹直筋皮弁, Marlex mesh, Microsurgery
このページの一番上へ