アブストラクト(38巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : クモ膜下出血を伴った感染性心内膜炎の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 吉田和美, 鰐渕康彦, 神田輝, 寺田康, 下山嘉章, 古田昭一
Authors(kana) :
Organization : 三井記念病院循環器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 10
Page : 2162-2165
Year/Month : 1990 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 今回われわれは感染性心内膜炎治療中感染性脳動脈瘤破裂を合併した15歳女性に脳動脈瘤クリッピング手術を行い, 術後18日目に僧帽弁置換術(MVR)を施行し良好な結果を得た. 感染性心内膜炎に感染性脳動脈瘤を合併する頻度はまれではあるが予後が悪く, 手術成績を低下させる主要因となっていることから, その診断・手術時期など十分な考慮が必要であろう. 感染性心内膜炎(IE)に感染性脳動脈瘤を合併する頻度は2~15%1)~5)で抗生剤の発達した現在では全脳動脈瘤に占める割合は0.4%以下といわれる3). 今回われわれも経過中脳動脈瘤破裂をみたIEに対し, 脳動脈瘤クリッピング手術と僧帽弁置換術を行い, 良好な結果を得たので報告する. 「症例」症例:15歳女性 主訴:意識障害, 心雑音 既往歴・家族歴:特記すべきことなし 1988年8月上旬, 右臀部痛・38~39℃の発熱にて近医に入院し, 抗生剤(PIPC)投与と中止で緩解増悪を繰り返す. 9月下旬より心雑音が出現したため他院へ転院し, 心エコー(US)上IEの診断をうける.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 感染性脳動脈瘤, 感染性心内膜炎, 僧帽弁置換術
このページの一番上へ