Title : |
ステロイド療法を要する狭心症例に対する冠血行再建術の経験 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
小池龍1), 須磨久善2), 奥孝彦3), 佐藤晴瑞3), 澤田吉英3), 武内敦郎3) |
Authors(kana) : |
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Organization : |
1)北大阪病院心臓血管外科, 2)三井記念病院循環器外科, 3)大阪医科大学胸部外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
38 |
Number : |
11 |
Page : |
2314-2319 |
Year/Month : |
1990 / 11 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
ステロイド療法を必要とする内科疾患を合併する狭心症3例に対して, 冠動脈バイパス術(CABG)を施行したので報告する. 症例1:57歳男, 特発性血小板増多症. 緊急2枝CABGが施行され, 術45日後軽快退院した. 症例2:59歳男, 多発性筋炎に対し長期ステロイド治療中4枝CABGが行われたが, 多臓器不全で死亡. 剖検所見で吻合したBIOFLOW(R)及び内胸動脈グラフトはすべて開存し, 組織も正常であった. 術前の造影所見よりも冠硬化病変は進行しており, 伏在静脈は脆弱で, 術前から著しい内膜肥厚を認めた. 症例3:37歳男, 特発性血小板減少性紫斑病でステロイド治療中, 内胸動脈と胃大網動脈, BIOFLOW(R)による3枝CABGが行われた. 術後動脈グラフトの良好な開存と左室機能の改善を認めた. かかるステロイド投与例では, 静脈が既に脆弱化していたり, あるいは動脈系グラフトにも硬化病変を来している可能性があるので, 個々の症例においてグラフトの選択には注意を要する. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
ステロイド治療, グラフト病変, 血行再建術, 内胸動脈グラフト, 胃大網動脈グラフト |