アブストラクト（38巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁前尖腱索断裂による僧帽弁閉鎖不全に対するGore-tex糸を用いた僧帽弁再建術の経験 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 矢田公, 水元亨, 佐藤友昭, 和田潔人, 下野高嗣, 草川實 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 三重大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 38 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2330-2335 |
| Year/Month ： | 1990 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 腱索延長及び断裂による僧帽弁閉鎖不全に対する再建術は弁膜症外科治療の中で最も困難な術式の1つである. 特に僧帽弁前尖の腱索異常に伴う形成術式はまだ多くの問題を有する. 最近われわれは, 僧帽弁前尖のstrut chordaeの断裂による僧帽弁閉鎖不全に対し, 3-0 Gore-tex糸を用いて腱索再建術を施行し, 逆流を完全に制御でき, 術後12ヵ月の現在良好な経過をとっている症例を経験したので, その症例を報告し, 本術式の手技的な工夫と手術適応などについて検討し報告した. 僧帽弁膜症の外科治療の中で, 弁形成術の術式選択にはまだ問題を残している. 特に僧帽弁前尖の腱索の断裂及び短縮に起因した僧帽弁逆流の制御には, 手術手技的に困難なことが多く人工弁置換術になる場合が多い. 一方, 最近の僧帽弁閉鎖不全には, 特発性, 又は感染性心内膜炎後の腱索断裂が原因する症例が多く, その修復には積極的に取り組まなければならないところである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 僧帽弁閉鎖不全, 僧帽弁前尖腱索断裂, 腱索再建術, Gore-tex糸 |
