アブストラクト(38巻12号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | Bentall術後症例における冠動脈内血流分析 |
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Subtitle : | 原著 |
Authors : | 近藤順義1), 半谷静雄1), 桧山輝男2), 石原昭1) |
Authors(kana) : | |
Organization : | 1)北里大学医学部胸部外科, 2)東取手病院 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 12 |
Page : | 2385-2389 |
Year/Month : | 1990 / 12 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | Bentall術前後の冠動脈流速を, ドプラカテーテルを用いて計測し, 本術式の冠循環に与える影響を検討した. 49歳, 男性のAnnulo-Aortic-Ectasia症例を対象に, 術前後の心臓カテーテル検査時に, ドプラカテーテルを用いて, 左冠動脈流速波形を記録した. 得られた流速波形より, 収縮期/拡張期ピーク冠流速比(ピークS/D比), 順流成分の収縮期/拡張期流速波形の面積比(S/D面積比), 拡張初期冠動脈内ピーク血流加速度(ピークdu/dt)及び冠予備能を求めた. Bentall術後には, 大動脈人工弁の閉鎖による大動脈圧の異常な増高(Water hammer波)に一致して左冠流速に著明なDiastolic spikeの発生と拡張初期冠動脈ピーク加速度の増大を認めた. Bentall術後には, S/D面積比の低下(0.32→0.19)と冠予備能の増大(2.0→3.0)がみられ, 手術により冠流速パターンはほぼ正常化されることが確認された. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | Bentall術, 冠動脈血流速度, 冠予備能, Water hammer波, ドプラカテーテル |