アブストラクト(38巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 感染性心内膜炎に続発した感染性脳動脈瘤破裂の2治験例
Subtitle : 症例
Authors : 高橋賢二1), 長尾好治1), 百川健1), 藤田孟1), 鈴木宗平2), 鯉江久昭2)
Authors(kana) :
Organization : 1)青森労災病院心臓血管外科, 2)弘前大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 12
Page : 2426-2430
Year/Month : 1990 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 感染性心内膜炎に続発する感染性脳動脈瘤は破裂を来しやすく予後不良な疾患である. 当科では20歳の男性と21歳の女性で本疾患による頭蓋内出血を経験し, これを救命でき, 後に弁置換術を施行し得た. 本合併症における救命率向上には迅速且つ適切な脳外科的処置に続き, 感染性心内膜炎に対しては可及的早期に弁置換術などの根治治療が重要である. 感染性心内膜炎が原因となって発生する感染性脳動脈瘤は, 頭蓋内動脈への感染栓子の附着から瘤形成までの過程が短期間であり, 高頻度に破裂をきたす. 更に一度破裂すると死亡率は80%以上を占めるといわれている. 運よく救命し得ても, 高率に脳神経学的後遺症を残すことが多い極めて重篤な合併症である. われわれは, ほぼ同時期に本合症を呈した2症例を経験したが, 脳外科的処置により後遺症もなく回復し, のちに無事弁置換術を行い現在元気に社会復帰している. ここに若干の考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 感染性脳動脈瘤, 感染性心内膜炎, 脳動脈瘤破裂, 頭蓋内出血, 弁置換術
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