アブストラクト(38巻12号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 左主気管支狭窄症状を呈した慢性外傷性胸部大動脈瘤の1手術例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 小田健司1), 種本和雄1), 石根典幸1), 小林元壮2), 津島義正1), 小長英二2) |
Authors(kana) : | |
Organization : | 1)国立岩国病院心臓血管外科, 2)国立岩国病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 12 |
Page : | 2436-2439 |
Year/Month : | 1990 / 12 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 非穿通性外傷後23年を経過して気管支圧迫症状を呈した慢性外傷性胸部大動脈瘤に対して手術を行った. 症例は43歳男性で, 咳嗽を主訴に来院した. 大動脈峡部に左主気管支の圧排を伴った大動脈瘤を認め, 23年前の交通事故による胸部打撲が原因と思われた. 将来における症状の増悪及び動脈瘤の破裂の可能性を考慮し, バイオポンプを用いた部分左心バイパス下に, 人工血管置換術を施行した. 病理所見では, 標本全体が層構造を呈していた. 文献的には手術群と非手術群の生存率の比較では有意に手術群のほうが良好であり, 外傷の既往があり, 胸部X線写真上異常所見を認めた場合, 精密検査を行い, 早期診断, 早期手術が行われるべきである. 非穿通性外傷による外傷性胸部大動脈瘤は欧米では比較的多数報告されているが, 本邦では依然散見されるに過ぎないまれな疾患である. しかし, 近年の交通事故及び労働災害の増加を反映して, 外傷性胸部大動脈瘤症例は今後増加することが予想される. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 気管支狭窄, 外傷性胸部大動脈瘤, バイオポンプ |