アブストラクト(38巻12号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 右肺管状上葉切除後に発生した有瘻性膿胸の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 近藤大造, 今泉宗久, 小鹿猛郎, 渡辺英世, 内田達男, 阿部稔雄 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 名古屋大学医学部胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 38 |
Number : | 12 |
Page : | 2446-2450 |
Year/Month : | 1990 / 12 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 膿胸を続発した気管支瘻は, 極めて致命的だが, 膿胸腔を消失させず大網被覆術で瘻を閉鎖後, 閉鎖式胸腔ドレナージ, 洗浄で良好な結果を得た症例を経験した. 症例は61歳の男性. 右肺管状上葉切除, R2a施行後, 第5病日に発生した吻合部縫合不全, 膿胸に対し, 第7病日に右中下葉切除(Completion pneumonectomy), 大網被覆術, 開窓術を施行した. 術後4週間は左挿管し, 筋弛緩剤の使用下に人工呼吸器管理を施行し, 気管支断端瘻の治癒を得た. 膿胸は, 2週間の開放療法と, 閉鎖式胸腔ドレナージ, Povidone Iodine生食水による胸腔内洗浄で治癒を得た. 気管支瘻の治療には, 大網被覆術が効果的であり, 術後の長期管理は, 筋弛緩剤使用の必要性, 気道管理, 褥創対策に検討の余地があった. また, 開放療法をするときは, 大網などで縦隔を被覆保護し, 機械的刺激による大血管断端からの出血を防止しておく必要があると思われた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 術後有瘻性膿胸, 開窓術, 大網被覆術 |