アブストラクト(39巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : セラミック製人工骨を用いて胸壁再建を行った限局性悪性胸膜中皮腫の1例
Subtitle : 症例
Authors : 鈴木隆, 堀豪一, 北見明彦, 鈴木和浩, 鈴木秀一
Authors(kana) :
Organization : 昭和大学藤が丘病院胸部心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 39
Number : 3
Page : 322-325
Year/Month : 1991 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸骨を取り囲むように発育した限局性悪性胸膜中皮腫の61歳男性の症例に対し胸膜, 肋間筋, 胸骨, 両側第2, 3, 4肋骨の前方, 皮膚を合併切除した. 胸壁の欠損の大きさは12.5cm×9.5cmであった. 胸壁再建にはマーレックスメッシュ, セラミック人工骨, 右広背筋皮弁を用いた. マーレックスメッシュは二重にして胸壁内側に縫合固定した. セラミック人工骨としては種々の長さのセラミック製腸骨スペーサーから2本合わせた長さが胸壁の欠損部の大きさに適合するようなサイズのものを選び, これらを接合したものを使用した. ワイヤーとメタクリル酸メチルで接合した2本のセラミック人工骨を第3, 4肋骨の断端と固定し, その上を右広背筋皮弁で覆った. 術後7ヵ月経過した現在, 腫瘍の腋窩リンパ節転移が出現したが, 再建胸壁には感染, 人工補填材料の逸脱などトラブルはない. 悪性腫瘍のために胸壁を広範囲に切除された症例に対し種々の人工補填物を用いた胸壁再建が行われている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸壁再建, セラミック人工骨, 広背筋皮弁, 限局性悪性胸膜中皮腫
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