アブストラクト(39巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | DICを合併した胸腹部大動脈瘤の1手術治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 日向三郎, 川田忠典, 安藤直明, 保尊正幸, 岡田忠彦, 山手昇 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 聖マリアンナ医科大学第3外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 39 |
Number : | 3 |
Page : | 336-340 |
Year/Month : | 1991 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 術前よりDICの診断基準をみたし, 出血症状のある胸腹部大動脈瘤に対し, 術前ヘパリン療法と胸腹部大動脈瘤切除術及び人工血管置換術を行った. 血小板数と凝固因子は, 術前ヘパリン療法により増加したが, 術中の出血量は多量であった. しかし, DICは術後速やかに改善した. DICの治療が術前から必要であるかどうかは論議の余地があるが, 血液学的指標上の推移から術前ヘパリン療法はその治療に対し有効であると考えられた. また, その根治療法は瘤切除術及び人工血管置換術が唯一の方法である. 大動脈瘤は汎発性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation, DIC)の原因の1つである. しかし, 大動脈瘤が出血傾向を示すようなDICを合併することはまれであり, その発現率は4%以下とされている1)~3). その場合に, 内科治療を優先すべきか, 外科治療を選択すべきかいまだ論議がある. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 大動脈瘤, DIC, 術前ヘパリン療法 |