アブストラクト(39巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 甲状腺内胸腺腫の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 高橋広, 小野仁志, 永井勲*, 木村茂 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 愛媛大学医学部第2外科, *愛媛大学医学部中央手術部 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 39 |
Number : | 3 |
Page : | 351-355 |
Year/Month : | 1991 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 甲状腺内胸腺腫は検索した範囲では, 自験例を含め12例の報告があるのみで, まれな疾患である. 症例は62歳女性で, 術前甲状腺癌を疑い, 頸部襟状切開に胸骨縦切開を加え, 甲状腺亜全摘, 左反回神経合併切除, 気管楔状切除, 頸部, 縦隔リンパ節郭清を施行した. 術後60Gyの放射線照射を追加した. 術後当初, 甲状腺未分化癌と診断されたが, 術後経過が順調なため術後1年目に再検し, 甲状腺内胸腺腫と訂正された. 現在術後4年, 局所再発, 遠隔転移なく経過順調である. 本症は周囲臓器に膨脹性に浸潤するが, リンパ節転移, 血行性転移が少なく, 腫瘍を完全に摘出できた場合は良好な予後が期待できる. 甲状腺内胸腺腫はまれな疾患であり, 甲状腺原発扁平上皮癌と組織学的に類似していることからその鑑別は困難とされてきた. しかし最近になって組織学的, 生物学的悪性度が明らかに異なることが判明してきた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 甲状腺内胸腺腫 |