アブストラクト(39巻10号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 生後20日目(2,175g)の大動脈中隔欠損症に対する手術治験例 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 渋谷益宏1), 龍野勝彦1), 菊池利夫1), 高橋幸宏1), 鈴木清志2), 森克彦2) |
Authors(kana) : | |
Organization : | 1)榊原記念病院外科, 2)榊原記念病院小児科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 39 |
Number : | 10 |
Page : | 1914-1917 |
Year/Month : | 1991 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 生後20日目, 体重2,175gの大動脈中隔欠損症の新生児に対して一期的に修復術を施行した. 大動脈中隔欠損部は大きさ10×12mmで, 両半月弁直上より肺動脈分岐部まで認め, 森分類の全欠損型(type III)であった. 本症例では完全体外循環下に大動脈遮断を行ったが遮断鉗子が欠損孔にかかってしまい, 無血視野が得られなかったため超低体温循環停止を行い大動脈側よりパッチ閉鎖術を施行した. 術後経過は良好で術後43日目に退院した. 本症例のように低体重の新生児の全欠損型大動脈中隔欠損症に対しては, 超低体温循環停止を併用した経大動脈的パッチ閉鎖術が安全, 且つ有効な方法である. 本邦における乳児期の大動脈中隔欠損症に対する一期的修復術例の報告は幾つかみられるが, 新生児期における根治手術例はいまだに見当たらない. 今回われわれは, 生後20日目, 体重2,175gの大動脈中隔欠損症に対し, 一期的修復術を行い良好な結果を得たので報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 全欠損型大動脈中隔欠損症, 新生児, 超低体温循環停止, 経大動脈的パッチ閉鎖術 |