アブストラクト(39巻10号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | Annuloaortic ectasiaの再手術にCabrol法を施行した2例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 杉浦敏之, 高原善治, 須藤義夫, 村山博和, 瀬崎登志彰, 中村常太郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 千葉県立心肺センター鶴舞病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 39 |
Number : | 10 |
Page : | 1918-1922 |
Year/Month : | 1991 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 最近われわれはannuloaortic ectasiaに対する再手術を2例経験した. 1例はBentall術施行後, 使用したIonescu-Shiley弁のprimary tissue failureを来した例, もう1例は大動脈弁閉鎖不全と診断され, 弁置換術と, 上行大動脈のラッピングを施行したが, ラッピングの中枢側の拡張と大動脈弓部解離を来した例である. 2例とも組織の癒着, 肥厚, 硬化が高度で, 特に大動脈弁輪部の吻合部, 冠動脈口の吻合部からの出血に留意する必要があった. これにはCabrol法を用いて冠動脈口の吻合を確実に行い, 且つ吻合部にかかる張力を減少させること, 近位端から約5mm未梢側に人工弁を縫着することにより近位端を柔軟に保った弁付きグラフトを使用して硬化した弁輪との適合を良好にすることが有効であった. その結果, 瘤壁によるラッピングが不可能であったにもかかわらず, 止血は容易で, 良好な結果を得ることができた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | annuloaortic ectasia, 再手術, Cabrol法 |