アブストラクト（40巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 気管支及び肺動脈に高度な狭窄を来した小児心嚢内脂肪腫の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 根本慎太郎, 藤村光夫, 西谷泰, 濱脇正好, 三輪淳夫*, 高畠章司** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 富山県立中央病院胸部循環器外科, *富山県立中央病院臨床病理科, **高岡市民病院小児科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 273-277 |
| Year/Month ： | 1992 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 心臓あるいは心嚢内脂肪腫は極めてまれな疾患であり, 特に小児例では文献上, 本症例が初めてである. 今回われわれは, 心嚢内脂肪腫により気管支及び肺動脈に高度な狭窄を来した1歳6カ月女児例に対して, 症状改善と早晩生じるであろう右心不全防止のため, 体外循環下に摘出術を行った. 術後経過は良好で退院となった. 今後再発の問題を含め厳重な経過観察が必要である. 心臓原発性腫瘍は元来まれな疾患であるが, 近年の診断技術の向上により, 発見及び手術の機会が増加している. しかしながら心臓脂肪腫の報告はいまだ少なく(16例), 特に小児例での心嚢内脂肪腫の報告はいまだない. 今回われわれは, 気管支及び肺動脈に高度な狭窄を来た心嚢内脂肪腫の1歳6カ月女児例に対し, 体外循環下に腫瘍を摘出し, 良好な結果を得たので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例 症例:1歳6カ月, 女児. 主訴:呼吸困難. 家族歴,既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:1989年6月(11カ月)と12月(1歳5カ月)に, 気管支喘息, 左下肺炎の診断で高岡市民病院へ入院した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心臓腫瘍, 心嚢内腫瘍, 脂肪腫, 小児例 |
