アブストラクト(40巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺動脈解離を伴い待期的手術を行い得た大動脈瘤肺動脈穿通の1例
Subtitle : 症例
Authors : 亀山敬幸, 中山正吾, 岡林均, 野本慎一, 岡本好史, 伴敏彦
Authors(kana) :
Organization : 京都大学医学部心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 3
Page : 432-434
Year/Month : 1992 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸部大動脈瘤破裂の肺動脈への穿通は比較的稀な疾患であるが, 今回われわれはそれに肺動脈解離をともなった例を経験したので報告する. 本例は術前検査で肺動脈解離腔の存在のため弓部大動脈解離の肺動脈穿通と診断されていたが術中所見により肺動脈の解離を伴った真性大動脈瘤肺動脈穿通と判明した. 本疾患の報告は文献上極めてまれであり, また肺動脈解離によるフラップの存在により短絡血流量が制限された結果待期的に手術可能であったと考えられ, この点でも興味ある症例である. 大動脈瘤の肺動脈への穿通は, 胸部大動脈瘤の全破裂例の1.8%1)~3.7%2)とされている. 今回われわれは肺動脈解離を伴った大動脈肺動脈交通に対して, 待期手術を行い得たので報告する. 症例 症例:55歳, 男性. 主訴:咳, 呼吸困難, 血痰. 家族歴:特記すべきものなし. 既往歴:40歳時, 胸部下行大動脈解離(DeBakey IIIa)にて胸部下行大動脈人工血管置換術を受け, 以後経過は良好であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈瘤肺動脈穿通, 肺動脈解離
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