Title : |
Marfan症候群に合併した漏斗胸とA型大動脈急性解離に対する一期的手術の1例-同時手術の妥当性について- |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
塩井健介, 永田昌久, 杉本郁夫, 間瀬武則, 加藤眞司, 土岡弘通 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
愛知医科大学第2外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
40 |
Number : |
10 |
Page : |
1902-1906 |
Year/Month : |
1992 / 10 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は高度の漏斗胸を合併したMarfan症候群の33歳女性. 大動脈弁閉鎖不全症(Cohn分類IV度)にA型急性大動脈解離を併発した. 緊急手術にて大動脈弁―上行大動脈同時置換術(Cabrol手術)を行った. 胸郭変形に対しては胸骨翻転術を行ったが, 術後縦隔出血のために2度の再開胸を必要としたため, 胸骨肋骨複合体を摘出した. 第10病日, 金属プレートを併用した人工胸骨を用いて胸郭形成術を行い軽快退院することができた. 開心術と胸郭形成術を一期的に行うことはしばしばなされるが術後の縦隔炎や骨髄炎を併発する可能性が残る場合, 二期的な胸郭の形成術も検討されるべきものと考える. Marfan症候群に漏斗胸などの胸郭変形が合併することは少なくない1). また心血管病変として大動脈の弁輪拡大と大動脈弁閉鎖不全さらに解離性大動脈瘤の合併することもしばしば経験される. とりわけ後者の場合は緊急手術が必要となることもあり, 胸郭変形が合併する際はそれに対する配慮が必要となる2). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
漏斗胸, Marfan症候群, 緊急手術, Cabrol手術, 胸郭形成術 |