アブストラクト(40巻10号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 下垂体前葉機能低下症に対する冠動脈バイパス術の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 安田保, 川筋道雄, 榊原直樹, 高橋政夫, 渡辺洋宇 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 金沢大学医学部第1外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 40 |
Number : | 10 |
Page : | 1913-1917 |
Year/Month : | 1992 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 下垂体前葉機能低下症の開心術においては, 術前術後のホルモン補充療法が必要である. 本症を合併した梗塞後狭心症の1例に対し, 術前からホルモン補充プロトコールを組み, 術前術後の血清ホルモン値を管理することで安全に冠動脈バイパス術を施行した. 副腎皮質ホルモンについては術前日にハイドロコーチゾン100mg, 術当日は体外循環中に用いる通常量1,000mgに加え200mg, 術翌日は200mgを静脈内投与し, 以後投与量を漸減させて, 術後2週目に1日20mgの内服投与に切り替えた. 甲状腺ホルモンについては狭心症の増悪に注意して術前よりサイロキシンを補充し, 術後も補充を継続した. その他のホルモンは循環系に影響を与えないとされているので補充を行わなかった. 開心術においては手術侵襲に加えて体外循環の侵襲も加わり, 内分泌疾患患者では各種ホルモンのホメオスターシスが崩れ, 重大な合併症が生じうる. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 下垂体前葉機能低下症, 副腎皮質ホルモン, 甲状腺ホルモン, 狭心症, 冠動脈バイパス術 |