アブストラクト（40巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 先天性大動脈二尖弁の術後遠隔期に生じた解離性上行大動脈瘤の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 長田鉄也, 長江恒幸, 平山哲三, 石丸新, 古川欽一 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 40 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 1928-1932 |
| Year/Month ： | 1992 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 先天性大動脈二尖弁は, 大動脈解離の独立した危険因子と考えられているが, 本邦での合併例の報告はまれである. 一方, 大動脈弁置換術後の上行大動脈瘤は, 報告例の大部分が仮性動脈瘤であり, 術後遠隔期における解離性大動脈瘤の報告はごく少数である. 筆者らは, 感染性心内膜炎による弁疣贅及び大動脈弁閉鎖不全を生じた先天性大動脈二尖弁に対して, 大動脈弁置換術を施行し, 術後4年で解離性上行大動脈瘤を合併したため, 上行大動脈基部再建術を行った症例を経験した. 本例は, 人工弁置換術時には既に上行大動脈の中等度拡大を伴っており, 大動脈拡大を伴った先天性大動脈二尖弁においては, 術式の選択あるいは術後管理の上で, 大動脈解離の発生に留意すべきと考えられた. 大動脈弁置換術後の遠隔期に, 上行大動脈から生じた解離性大動脈瘤の報告は非常にまれである1）. 解離の発生要因についての検討は少なく, 弁置換術による影響についても不明な点が多い. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 先天性大動脈二尖弁, 解離性大動脈瘤, 人工弁置換術, 上行大動脈基部再建 |
