アブストラクト(42巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 単冠状動脈症に合併した労作性狭心症に対する冠状動脈バイパス術の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 竹谷哲, 吉田靖, 九鬼覚, 松村龍一, 奥田彰洋 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 大阪労災病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 42 |
Number : | 7 |
Page : | 1048-1051 |
Year/Month : | 1994 / 7 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 52歳, 男性. 単冠状動脈症に合併した労作性狭心症に対して冠状動脈バイパス術(以下CABG)を行い良好な結果を得た. 患者は労作時胸痛のため来院, 運動負荷心電図でII, III, aVF及びV4~V6で有意なSTの低下を認めた. 運動負荷201Thallium(Tl)心筋シンチグラムでは中隔と側壁に集積の低下と再分布を認めた. 冠状動脈造影検査では左単冠状動脈Smith type 1であり, 左前下行枝seg(6)に75%, seg(7)に75%, 回旋枝seg(11)に90%の有意狭窄を認めた. CABGを施行し, 狭心症状は消失した. 単冠状動脈症は冠状動脈起始異常の中でもまれな疾患であり, 他の心奇形を合併しない場合, 比較的予後良好と考えられてきた. しかし, 近年, 狭心症, 心筋梗塞突然死などの報告が散見されるようになり, 症例に応じて積極的に冠血行再建術が行われるべきと考えられた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 単冠状動脈症, 狭心症, CABG |