アブストラクト(42巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全症, 遠位弓部大動脈瘤合併例に対する僧帽弁形成術, Elephant Trunk法による人工血管置換術の同時手術例
Subtitle : 症例
Authors : 坂橋弘之, 土屋幸治, 保坂茂, 森下篤, 飯田良直
Authors(kana) :
Organization : 山梨県立中央病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 7
Page : 1052-1055
Year/Month : 1994 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 遠位弓部大動脈瘤, 僧帽弁閉鎖不全症(MR)合併例に対して, Elephant Trunk法に準じた人工血管置換術及び僧帽弁形成術(MVP)の一期的手術を経験した. 症例は63歳, 男性. 手術は胸骨正中切開で行い, MRに対してMcGoon法+Carpentierリングを用いたMVP, 遠位弓部大動脈瘤に対しては超低体温循環停止法を併用した人工血管置換術を一期的に施行した. 後者の際, 末梢側吻合は深く不良な視野で困難であったので本法を選択したが, 結果的に循環停止時間の短縮が可能となった. MVP後の抗凝固療法は4週間行ったが, 術後42日目の胸部CTで動脈瘤内グラフト周囲に血栓が形成され, 根治性が高いと判断された. 開心術特に抗凝固療法が不要なMVP同時施行例では, 遠位弓部大動脈瘤に対する本法は有用な方法と考えられた. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:1052-1055)胸部大動脈瘤の手術成績は近年向上してきているが, 動脈硬化性の遠位弓部大動脈瘤は, 到達経路, 脳保護のための補助手段, 術式の選択など問題が多い.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 遠位弓部大動脈瘤, 僧帽弁閉鎖不全症, Elephant Trunk法, 僧帽弁形成術, 一期的手術
このページの一番上へ