アブストラクト(42巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術前化学, 放射線併用療法が奏効した, 再発性胸壁悪性線維性組織球腫の1切除例
Subtitle : 症例
Authors : 青木輝浩*, 渡辺真純*, 高木啓吾*, 田中勧*, 尾形利郎*, 寺畑信太郎**
Authors(kana) :
Organization : *防衛医科大学校第2外科, **防衛医科大学校中央検査部病理
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 7
Page : 1117-1122
Year/Month : 1994 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 59歳, 男性. 右前胸壁原発の再発性悪性線維性組織球腫(MFH)症例に, 術前治療として鎖骨下動脈から計3回の動注(ADR50mg/m2, CDDP100mg/m2, ADR50mg/m2)と60Gyの放射線照射を同時併用した. 手術は右前上胸壁を中心に拡大切除を行い, 胸壁(大小胸筋及び第2-第3肋骨), 鎖骨, 鎖骨下静脈, 三角筋内側の一部を合併切除した. 鎖骨下静脈は人工血管にて再建, 鎖骨は腫瘍から剥離し, 腫瘍細胞を死滅させる目的でオートクレーブを行い切除部位に戻した. 胸壁はmarlex meshで再建後, 遊離腹直筋皮弁にて被覆した. 切除標本の病理学的検討では, 腫瘍部分はすべて線維組織に置き変わっており, viableな細胞は認めず, 術前化学放射線療法が奏効したものと考えられた. MFHもこのように積極的な治療を行うことにより良好な結果が得られる可能性が示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 悪性線維性組織球腫, 化学放射線併用療法, 胸壁腫瘍, 動注療法
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