Title : |
拡張型心筋症に合併した僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁輪縫縮術の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
亀田陽一*, 北村惣一郎*, 河内寛治*, 森田隆一*, 川田哲嗣*, 西井勤** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*奈良県立医科大学第3外科, **医真会八尾病院心臓血管外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
42 |
Number : |
12 |
Page : |
2229-2235 |
Year/Month : |
1994 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
拡張型心筋症(DCM)に重度僧帽弁閉鎖不全(MR)を合併し内科的管理が限界のため僧帽弁輪縫縮術(MAP)を行いおおむね良好な結果を得た症例を経験した. 症例は74歳, 女性. DCMに4/4度のMRを合併し内科的管理にもかかわらずNYHA分類IV度の心不全が続くためMAPを行った. 術後経過は比較的良好で, 術後1年を経過しNYHA分類II~III度に症状が改善している. しかし, 左室機能・血行動態面から見ると左室拡張末期容量は減少し, 逆流率は0.62から0.11に改善したものの, 左室収縮末期容量は変化なく, LVEFはむしろ低下していた. DCMに重度MRを伴い心不全の管理が困難な症例においては予後も非常に不良であり, 心移植が再開されていない現在, また心移植が行われても年齢制限等で適応のない症例では試みるべき治療法と考えられた. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:2229-2235)拡張型心筋症(dilated cardiomyopathy;以下DCM)にはしばしば僧帽弁閉鎖不全(mitral regurgitaton;以下MR)を伴うことがあり, これにより左室機能をより悪化させ心不全の治療に難渋することがある. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
拡張型心筋症, 僧帽弁閉鎖不全, 重症心不全, 僧帽弁輪縫縮術, 心移植 |