Title : |
両側冠状動脈入口部狭窄を伴った活動期大動脈炎症候群に対する冠状動脈バイパス術 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
西見優, 須磨久善, 堀井泰浩, 木川幾太郎, 福田幸人, 鰐渕康彦 |
Authors(kana) : |
|
Organization : |
三井記念病院循環器センター外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
42 |
Number : |
12 |
Page : |
2252-2256 |
Year/Month : |
1994 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
31歳, 女性の不安定狭心症を呈する活動期大動脈炎症候群に対し冠状動脈バイパス術を施行した. 術前の冠状動脈造影にて両側冠状動脈入口部に狭窄を認めた. 上行大動脈との吻合は炎症の波及を防ぐ目的で自己心膜パッチを縫着しこれに大伏在静脈(SV)を, また遠隔期の劣化を考慮し胃大網動脈(GEA)をともに前下行枝(LAD)へ吻合した. 右冠状動脈(RCA)に対し右内胸動脈(RITA)を吻合した. 術後のグラフト造影ではLADへのSV, RCAへのRITAはともに良好な開存を認めたが, GEAはSVとの競合のため良好な開存は得られなかった. 現在狭心症状は認めていない. 本疾患に対する手術時期, 術式, グラフトの選択には慎重を要し, 本術式は炎症活動期, 不安定狭心症例において考慮される術式と考えられた. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:2252-2256)大動脈炎症候群における冠状動脈病変はその入口部に限局することが多く, 外科治療の対象となる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
大動脈炎症候群, 冠状動脈入口部狭窄, 冠状動脈バイパス術, 自己心膜パッチ, 動脈グラフト |